「うまく言えない」を変えるには?頭の中を言葉にする、小さな習慣

「うまく言えない」を変えるには?頭の中を言葉にする、小さな習慣

そんなときに必要なのは、難しい言葉を覚えることより、自分が何に心を動かされ、何を大切にしているのかを丁寧に聞くことです。出来事を振り返り、そこで感じたことを書き出し、今の自分なりの考えを短くまとめる。その積み重ねが、自分 […]

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そんなときに必要なのは、難しい言葉を覚えることより、自分が何に心を動かされ、何を大切にしているのかを丁寧に聞くことです。出来事を振り返り、そこで感じたことを書き出し、今の自分なりの考えを短くまとめる。その積み重ねが、自分の言葉で話す力につながります。

株式会社ソフネットジャパンの記事イメージ

こんにちは。株式会社ソフネットジャパン代表の中村です。

今回は、荒木俊哉さんの『こうやって頭のなかを言語化する。』を手がかりに、頭の中の思いを言葉にする方法を考えてみます。難しく感じるかもしれませんが、授業の感想、友達との会話、アルバイト、就職活動にもつながる話です。

この記事の会話や場面は、分かりやすく説明するためにつくった例です。

「言語化」とは、自分が考えたり感じたりしていることを、言葉にすることです。たとえば、「なんか嫌だ」を「急に予定を変えられて困った」と言えるようにすること。「楽しかった」を「友達と協力して、最後までやり切れたのがうれしかった」と言えるようにすることです。

話が上手な人だけのものではありません。学校でも仕事でも、誰にとっても役立つ場面があります。

授業で意見を聞かれたとき。友達に気持ちを伝えたいとき。アルバイトで相談するとき。面接で志望理由を話すとき。思いが言葉になっていないと、相手に伝えにくく、自分もどうすればいいか迷いやすくなります。

ただ、焦って立派な答えをつくる必要はありません。まずは、「自分は何を感じていたのだろう」と立ち止まる。その小さな時間から始めてみてほしいのです。

01頭の中で考えていることと、言葉にできることは違う

頭の中で考えていることと、言葉にできることは違う

「ちゃんと考えているんです。でも、説明しようとするとまとまらなくて」

こういう経験は、多くの人にあると思います。授業を聞いている間はいろいろ考えていたのに、「どう思いますか」と聞かれると急に言葉が出なくなる。アルバイトを終えて「今日は良かった」と感じても、何が良かったのか聞かれると、「なんとなく」としか答えられない。

これは必ずしも、考えていないからではありません。頭の中に、出来事、感情、期待、不安、過去の経験などが、一緒になって存在しているからでしょう。

たとえば、「今日の接客はうまくいった」と感じたとします。その中には、お客様が笑顔になったこと、説明が落ち着いてできたこと、先輩から声をかけてもらえたこと、自分の練習の成果を感じたことなど、いくつもの理由が含まれているかもしれません。

それらを整理しないまま話し始めると、自分でも何を伝えたいのか分からなくなります。「うまくいった」という一言は、感じたことを表していても、その実感の中身までは説明していないのです。

言葉にしてみると、「今日はお客様の話を最後まで聞けたことが、自分にとって一番うれしかった」と気づくかもしれません。そうなれば、次の接客で何を大切にしたいかも見えてきます。

言語化は、頭の中にあるものを外に出し、見える形にする作業です。自分が理解しているつもりのことを、もう一度確かめる時間でもあります。

02言語化の出発点は、自分の話を聞くこと

言語化の出発点は、自分の話を聞くこと

この本で印象に残るのは、言語化の基本を「聞く力」と捉えているところです。話し方を工夫する前に、言葉にしたい思いを聞く。その対象には、他人だけでなく自分自身も含まれます。

私たちは、相手の話を聞くことの大切さは知っています。お客様の話を聞こう。部下の話を聞こう。家族の話を聞こう。そう考える機会は少なくありません。

ところが、自分の話になると、案外、途中で打ち切ってしまいます。

「そんなことを気にしていても仕方がない」「忙しいんだから、とにかくやろう」「もっと前向きに考えなくてはいけない」。こんな言葉で、自分が感じたことを片づけてしまうのです。

もちろん、目の前の仕事を進めることは必要です。ただ、気持ちを後回しにし続けると、自分が何に喜び、何に困り、何を求めているのかが見えにくくなります。

もし、仲間が「今日は少しつらかった」と話してくれたら、すぐに「気にするな」とだけ言って終わらせるでしょうか。まずは、「何があったの?」と聞きたくなるはずです。

同じように、自分にも聞いてみる。「今日は何があった?」「そのとき、どんな気持ちだった?」。ここで大事なのは、自分を説得することより、話を最後まで聞く姿勢です。

自分の声を聞く時間は、わがままになるための時間ではありません。自分の状態を知り、周囲との関わり方や仕事の進め方を考えるための時間です。

03「どう思う?」より、具体的な出来事から始める

「どう思う?」より、具体的な出来事から始める

自分の考えを知りたいとき、つい大きな質問をしてしまいます。「自分はどんな人間なのか」「何のために働いているのか」「将来、どうなりたいのか」。大切な問いですが、いきなり答えようとすると難しいものです。

そんなときは、最近の出来事から始めてみます。

「今日、一番印象に残った接客は?」「最近、仕事が楽しいと感じたのはいつ?」「今週、少し気持ちが重くなった場面は?」。具体的な場面なら、思い出せることがあるはずです。

たとえば、新人に「仕事のやりがいは何?」と聞いても、すぐには答えられないかもしれません。でも、「今日、お客様から言われてうれしかったことはあった?」なら、話し始めやすくなります。

「前回話したことを覚えてくれていて、ありがとうと言われました」。そこから、「それがどうしてうれしかったの?」と聞いてみる。すると、「自分がちゃんと関わっていることが伝わった気がしたから」という言葉が出てくるかもしれません。

その人にとってのやりがいは、お客様との関係が育っている実感にある。そういう大切なことが、具体的な出来事を入口にすると見えてきます。

振り返りや面談でも、ざっくりした質問に答えられないことを、やる気がないことと結びつける必要はありません。質問の大きさが、今の相手に合っていない可能性もあります。

答えを急がず、思い出せる場面から聞く。言葉が出てこないときほど、この順番を大切にしたいと思います。

04「成長したい」の意味は、人によって違う

「成長したい」の意味は、人によって違う

「成長したい」「いいチームにしたい」「お客様に喜んでいただきたい」。仕事では、こうした言葉をよく使います。どれも大切ですが、同じ言葉を使っているからといって、中身まで同じとは限りません。

ある人にとっての成長は、できなかったことができるようになることかもしれません。別の人にとっては、自分から意見を言えること。部活で後輩を支えることや、アルバイトで落ち着いて対応できることを思い浮かべる人もいるでしょう。

「もっと成長してほしい」と伝えただけでは、相手が何をすればいいか分からない場合があります。伝える側は説明したつもりでも、受け取る側には大きな宿題だけが残ってしまいます。

だからこそ、「どんな場面で、何ができるようになることを成長と考えているのか」まで確かめる必要があります。

お客様の「体を楽にしたい」という言葉も同じです。仕事中の負担を減らしたいのか、趣味を楽しめるようになりたいのか、朝の動き始めを快適にしたいのか。その言葉の背景にある生活は、一人ひとり違います。

相手の言葉を聞いたら、「自分ならこういう意味だろう」と決める前に、もう少し聞いてみる。「どんなときに、特にそう感じますか」「楽になったら、何をしたいですか」。その人が思い浮かべている場面に近づいていくのです。

自分についても同じです。「自分らしく働きたい」と思ったら、自分らしさが感じられた場面を探してみる。よく使う言葉の意味を確かめることが、自分の軸を知る手がかりになります。

05答えを出す前に、「何があったの?」と聞いてみる

答えを出す前に、「何があったの?」と聞いてみる

誰かが悩んでいると、役に立ちたいと思うものです。「こうすればいいよ」「それなら、こう考えてみたら」。善意から、すぐに答えを渡したくなります。

ただ、本人がまだ困りごとの中身を整理できていないときには、アドバイスを少し待つことで、見えてくることがあります。

たとえば、スタッフが「接客がうまくいかない」と言ったとします。すぐに「もっと明るく話そう」と伝えることもできます。でも、その人が困っているのは、声の明るさとは別のことかもしれません。

お客様の話を途中で遮ってしまう。説明が長くなる。質問への答えに自信がない。時間が気になって焦る。似た悩みの言葉でも、必要なサポートは違います。

「どの場面で、うまくいかないと感じたの?」と聞いてみる。「説明している途中で、お客様の表情が変わった気がして」と話してくれたら、今度は、その場面を一緒に振り返れるようになります。

こうして聞くことには、もう一つ意味があります。本人が、自分で気づく機会を持てることです。「話してみると、説明を急ぎすぎていたかもしれません」と気づけたなら、次の行動にも納得できる気持ちが生まれます。

もちろん、知識を教えたり、判断を示したりする場面は必要です。安全に関わることなどは、曖昧なままにできません。そのうえで、考えを整理する時間には、聞く役割も持つ。育成では、その両方を使い分けたいと思います。

06一日の中で、心が動いた場面を残しておく

自分の話を聞くといっても、忙しい毎日の中で、何から始めればいいのでしょうか。本書では、日常の出来事と、そのときの感情を短く記録することから始める方法が紹介されています。

ここで残しておきたいのは、立派な成果だけではありません。少しうれしかったこと。引っかかったこと。ほっとしたこと。悔しかったこと。心が動いた場面が、振り返る材料になります。

「お客様が趣味の話をしてくださった。距離が近づいた気がしてうれしかった」「練習で同じところにつまずいた。悔しかった」「仲間が片づけを手伝ってくれた。気持ちが軽くなった」。このくらいの短さで十分です。

出来事だけだと、業務の記録に近くなります。「練習をした」「接客をした」と残しても、その時間が自分にとって何を意味したのかは見えません。

一方、「うれしかった」「疲れた」と感情だけを残すと、あとから何の話だったのか思い出しにくくなります。出来事と感情を一緒に残すことで、その日の自分に戻りやすくなるのです。

メモは、誰かに提出する文章ではありません。誤字があっても、短い言葉でも、問題ありません。うまく書こうとして手が止まるくらいなら、「ちょっと救われた」「かなり悔しい」と、今の実感をそのまま残したほうが役に立ちます。

まずは、一日一つ。何も特別なことがなかった日にも、「落ち着いて仕事ができて安心した」など、小さな感情はあるかもしれません。大きな出来事を待たずに始めてみてください。

07「どうしてそう感じたのか」を聞いてみる

記録した出来事を見返したら、今度は感情の理由を聞いてみます。「あのとき、うれしかったのはどうしてだろう」「何が一番引っかかっていたのだろう」。その問いに対して、頭に浮かぶことを書き出していきます。

たとえば、「練習で先輩から声をかけてもらい、安心した」というメモがあったとします。そこから考えてみると、いくつかの理由が出てくるかもしれません。

自分のやっていることが合っているか不安だった。忙しそうで質問しづらかった。見てもらえていると感じた。一人で抱えなくていいと思えた。次に練習することが分かった。

最初は「声をかけてもらえたから」という答えでも、書いていくうちに、「相談していいと感じられたことが大きかった」と気づくかもしれません。

ここには、働く環境を考えるうえで大切な情報があります。その人にとって、相談しやすさが安心につながっている。そう分かれば、自分から質問する工夫も、先輩として声をかける工夫も考えやすくなります。

書くときは、順番を整えなくて構いません。途中で別の気持ちが出てきても、そのまま残してみる。自分の中には、安心と悔しさ、喜びと不安が、一緒にあることもあります。

問いかけは、自分を責めるためのものではありません。「なぜ、こんなこともできないんだ」という質問になると、反省ばかりが増えてしまいます。「どこで迷ったのか」「何が分かれば安心できたのか」と聞くほうが、次につながる情報を見つけやすいでしょう。

08最初から、きれいな気持ちにまとめなくていい

最初から、きれいな気持ちにまとめなくていい

自分の本音を書こうとすると、少しためらうことがあります。「認められたかった」「比べられるのが嫌だった」「自分ばかり負担している気がした」。そういう気持ちは、あまり見たくないかもしれません。

でも、自分の感情を知る段階では、すぐに良い悪いを決めなくていいと思います。感じてしまったことを隠すと、その気持ちがどこから来たのかも分からなくなるからです。

たとえば、仲間が褒められているのを見て、少し悔しかったとします。その感情だけを見て「自分は心が狭い」と片づけると、そこで振り返りが終わります。

もう少し聞いてみると、自分も同じ課題に取り組んでいた、努力が伝わっていないように感じた、何を評価されているのか分からなかった、といった事情が見えてくるかもしれません。

そうなれば、「仲間の成功を喜べない自分」という一つの見方から離れられます。自分の努力をどう伝えるか。評価について何を確認したいか。自分の成長をどんな方法で確かめるか。考える対象が具体的になります。

感情を受け止めることと、その感情のまま相手にぶつけることは別です。書き出した言葉をそのまま公開する必要もありません。まず自分の中で整理し、人に伝えるときには、相手が理解しやすい形に整えます。

本音が書ける場所を持つことは、自分を甘やかすためではなく、自分の行動を選び直すために役立つのだと思います。

09書いたことを読んで、大事だと思う言葉を選ぶ

書いたことを読んで、大事だと思う言葉を選ぶ

思いつくことを書き出すと、頭の中が少し軽くなることがあります。ただ、書いた言葉が多いほど、「結局、どう考えればいいのか」と迷う場合もあります。

そこで、一度手を止めて、書いた言葉を読み返します。何度も出てくる言葉はあるか。似た意味の言葉はあるか。自分が特に気になる一文はどれか。そうやって、今の自分にとって大切な部分を探します。

「一人で迷った」「質問しづらかった」「声をかけてもらって安心した」。こうした言葉が並んでいたら、相談できる関係が大切なのかもしれません。

「反応が分からなかった」「説明を急いだ」「もっと聞けばよかった」。そう書いていたら、お客様と確認しながら進めたいという気持ちがあるのかもしれません。

見えてきたことを、短い言葉にまとめてみます。「迷ったときに相談できると、落ち着いて行動できる」「説明を進める前に、相手がどう感じているか確かめたい」。そんな言葉で十分です。

「自分は、分からないときに質問できると安心する」。それくらい身近な答えで十分です。かっこいい言葉より、「そうそう、自分はこう思っていた」と感じられる言葉を大切にしましょう。

一つに決められないなら、二つ残してもいいでしょう。「まだよく分からないけれど、相談できなかったことが気になる」という途中の答えでも構いません。無理に分かったふりをしないことも、自分の声を聞く姿勢の一つです。

10言葉にしたことを、小さな行動に変える

自分の考えが見えてきたら、次の仕事で試すことを一つ決めてみます。気づきを行動に変えると、振り返りが日々の仕事につながります。

「相談できると落ち着く」と分かったなら、次の練習の前に、確認したいことを一つ整理して先輩に聞く。「説明を急いでいた」と分かったなら、次の接客では、説明の途中に確認する時間を入れる。

「仲間のサポートがうれしかった」と気づいたなら、自分も周囲の様子を見て、一つ手伝ってみる。「努力を見てほしかった」と分かったなら、できたことと困っていることを、具体的に共有してみる。

大きな決意にしなくていいのです。「明日から完璧に変わる」と決めても、忙しい現場では続かないことがあります。まずは、次に出会う一場面で試せることにします。

試したあとは、結果をもう一度振り返ります。質問しやすくなったか。説明の理解を確かめられたか。自分の気持ちはどう変わったか。そこで新しい出来事と感情が生まれ、次の言語化の材料になります。

こうした流れがあると、反省が自分を責めるだけの時間になりにくくなります。「できなかった」で終わらず、「次に何を変えるか」まで考えられるからです。

言語化の価値は、文章の上手さだけでは測れません。その言葉によって、自分が少し行動しやすくなったか。相手と少し話しやすくなったか。そこにも、確かな意味があると思います。

11相手の気持ちも、具体的な話から分かってくる

ここまで、自分の話を聞くことについて考えてきました。同じ姿勢は、友達や、お客様との会話にも役立ちます。

友達が「最近、学校が楽しくない」と話したとします。すぐに「もっと楽しめばいいじゃん」と返す前に、「最近、何かあった?」と聞いてみる。授業が難しいのか、友達との関係で悩んでいるのか。話を聞くことで、初めて分かることがあります。

私たちが大切にしているのは、ストレッチを通じて健康づくりのパートナーとなり、人々の明るい未来を実現することです。そのためには、目の前のお客様がどんな毎日を過ごし、どんな未来を望んでいるのかを知る必要があります。

たとえば、「体が硬いんです」とお客様が話されたとします。その言葉から、体の状態を確認していくことは必要です。同時に、生活の中で、どんなときに気になっているのかにも関心を持ちたいのです。

「どんな場面で、特に気になりますか」と聞くと、「子どもと遊ぶときに、しゃがむのが大変で」と話してくださるかもしれません。さらに、「どんな遊びを一緒に楽しみたいですか」と聞けば、その人の願いが具体的に見えてきます。

体の変化を望む背景には、暮らしの中で取り戻したい時間や、これから挑戦したいことがあります。その背景を聞くことで、提案の目的を共有しやすくなります。

もちろん、こちらが先回りして「本当はこうなりたいんですよね」と決めつけないことが大切です。お客様が語った言葉を受け止め、「そういうことですか」と確かめながら進めます。

聞くことは、情報を集める作業であると同時に、相手の人生に関心を向ける行為でもあります。相手にとって大切なことを、相手の言葉で知ろうとする。その姿勢を、接客の基本にしたいと思います。

12大切にしている考えを、実際の行動とつなげる

学校や部活には、「協力しよう」「相手を大切にしよう」といった目標があると思います。会社にも、大切にしている考えがあります。それを「理念」と呼ぶことがあります。

私たちの会社では、お客様に喜んでいただける仕事を大切にしています。また、お客様、社員、会社のそれぞれにとって良いことを考えます。この考えを「三方良し」と呼んでいます。相手が気にしていることに関心を持つことも、大切にしています。

ただ、言葉を覚えるだけでは、どう行動すればいいか分からないことがあります。

そんなときにも、具体的な出来事を入口にできます。

「今日、お客様の立場で考えられた場面はあったか」「仲間に助けられたと感じたのはいつか」「相手のことを、もう少し聞けばよかったと思った場面はあったか」。こうして振り返ると、理念と自分の経験がつながり始めます。

たとえば、お客様が以前話された予定を覚えていて、次の来店でその話を聞いたとします。お客様がうれしそうに話してくださったなら、その経験を通じて、人への関心が関係づくりにつながることを感じられるでしょう。

そこから、「覚えていたことが、どうして喜ばれたのだろう」と考えてみる。自分を気にかけてもらえていると感じられたのかもしれない。話したことが大切に扱われたのかもしれない。そうした理解が、次の接客に活きてきます。

「協力が大事」と言うだけでなく、「文化祭で困っている友達を手伝ったら、自分の担当も助けてもらえた」と話す。経験とつなげると、その言葉の意味が分かりやすくなります。会社で大切にしている考えも、自分の経験とつなげて考えてみてください。

同じ価値観でも、経験から生まれる表現は人によって違います。その違いを共有することで、チームとしての理解も広がっていくと思います。

13「自分が大切にしたいこと」は、毎日の中にある

「自分が大切にしたいこと」は、毎日の中にある

就職活動では、「自分の軸」という言葉を聞くことがあります。ここでいう軸は、「自分が大切にしたいこと」や「選ぶときの目安」です。

特別な目標や、絶対に変わらない考えが必要というわけではありません。最初から大きな答えを持たなくても大丈夫です。

自分が大切にしたいことは、毎日の出来事から少しずつ見えてきます。部活で楽しかったのは、試合に勝ったことか、仲間と練習したことか。アルバイトでうれしかったのは、仕事が速くできたことか、お客様に感謝されたことか。

「どちらが正しい」という話ではありません。自分は何に喜びを感じるのかを知ることが大切です。

その記録を重ねていくと、いくつかの共通点が見つかるかもしれません。「人の変化を一緒に喜べることが、自分には大切だ」「一人で成果を出すだけでなく、仲間と学ぶ時間がほしい」「分からないことを相談できる環境で挑戦したい」。

こうした言葉は、仕事を選ぶときにも役に立ちます。

求人の条件を見ることは大切です。そのうえで、自分がどんな場面でやりがいを感じ、どんな環境で力を出しやすいのかを知っていると、確認したいことが具体的になります。

「人間関係の良い会社ですか」と聞くだけでなく、「新人が迷ったとき、どんなふうに相談していますか」と聞ける。「成長できますか」から、「技術を学んだあと、現場で振り返る機会はありますか」と聞けるようになります。

自分の軸があると、何でも迷わず決められるというわけではありません。それでも、選ぶときに戻れる言葉があることで、納得して判断しやすくなるはずです。

14書けない日には、入口を小さくしてみる

言語化を始めてみても、毎日すらすら書けるとは限りません。疲れている日もあります。何を感じたのか、よく分からない日もあるでしょう。そんな日に、無理に深い答えを出す必要はありません。

「今日は疲れた」としか書けないなら、それを入口にします。体を使って疲れたのか。ずっと気を張っていたのか。予定が変わり続けて落ち着かなかったのか。少し分けて考えるだけでも、自分の状態が見えてきます。

それも難しいなら、出来事を一つだけ残して終わってもいいでしょう。あとから読むと、当日は分からなかった気持ちに気づくこともあります。振り返りは、その場で終わらせなければならない作業ではありません。

書くこと自体が負担なら、まず口に出してみる方法もあります。「今日、気になったのは……」と話してみて、出てきた言葉を短くメモする。最初の一言が出ると、そのあとに続くことがあります。

続けるためには、生活の中で無理のない場所を決めることも役立ちます。帰宅して一息ついたとき。仕事を終えて予定を確認するとき。自分が落ち着ける短い時間に、今日の一場面を振り返ります。

大切なのは、記録を続けた日数だけではありません。書いたことで、自分を少し理解できたか。その経験が、また振り返ってみようという気持ちにつながります。

15考えが変わっても、大丈夫

考えが変わっても、大丈夫

一度言葉にできたからといって、それが一生変わらない答えになるわけではありません。経験が増え、役割が変わり、関わる人が変われば、自分の考えも変わっていきます。

新人のころは、自分の技術ができるようになることが一番うれしかった。後輩ができると、その後輩の成長を支えることにも喜びを感じるようになった。そんな変化があるかもしれません。

以前は、一人でできることが増えるのを成長と考えていた。今は、必要なときに助けを求め、仲間と成果をつくることも成長だと思う。言葉の意味そのものが、経験を通じて広がることもあります。

それは、以前の自分が間違っていたということではありません。その時点では、その答えが自分に合っていた。そして今、また新しい答えが見えてきたのです。

だから、ときどき過去の記録を読み返してみてください。「あのときは、こんなことを気にしていたんだ」「今なら、少し違う考え方ができる」。そんな発見も、自分の成長を知る機会になります。

言葉にすることは、自分を決めつけるための作業ではありません。今の自分を知り、必要なら考えや行動を変えていくための作業です。いつでも書き直せると思うと、最初の一言も出しやすくなるのではないでしょうか。

16今日、心が動いたことを一つ思い出してみよう

言語化の練習をするために、特別な経験を待つ必要はありません。今日の仕事にも、生活にも、材料はあります。

お客様が見せてくださった笑顔。仲間がかけてくれた一言。うまくできなかった練習。帰り道に少し安心した気持ち。そうした一場面を思い出して、何があったのか、そのときどう感じたのかを残してみてください。

そこから、自分の気持ちを聞いてみる。どうしてうれしかったのか。どこに引っかかっていたのか。自分は何を大切にしたかったのか。そして、分かったことを、次の小さな行動にしてみる。

すぐに上手な文章にならなくても構いません。考えが途中でも、答えが変わっても、大丈夫です。自分の実感から始まった言葉には、その人の経験が入っています。

私たちは、お客様の話を丁寧に聞き、仲間の気持ちに関心を持ちながら仕事をしています。その姿勢を、自分にも向けてみてほしいと思います。

自分が何に喜び、何に困り、どんな未来を望んでいるのかが少しずつ分かると、人に伝えたいことも見えてきます。人の話を聞くときにも、「この言葉には、どんな経験があるのだろう」と関心を持ちやすくなるでしょう。

今日、心が動いたことは何でしたか。

その出来事から、今の自分の話を聞いてみてください。言葉にしてみた先に、明日の仕事で大切にしたいことが、一つ見つかるかもしれません。


参考書籍:荒木俊哉『こうやって頭のなかを言語化する。』(PHP研究所)。書籍の考え方を参考に、学校生活や仕事での使い方を独自に整理しました。

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人の話を聞くことが好きか。
誰かが喜んでくれたときに、自分もうれしいと思えるか。
昨日より少し成長したいと思えるか。
仲間と協力して、一人ではできないことに挑戦したいか。

こうした気持ちは、ストレッチトレーナーとして働くうえで大きな土台になります。

「ストレッチが好きか」だけではなく、「人と関わりながら成長する仕事に魅力を感じるか」まで想像してみてください。

05この記事を読んでいるあなたへ

新卒で会社を探している人なら、

「社会人経験がないのに、自分に向いている仕事なんて分かるのかな」

と思うかもしれません。

転職を考えている人なら、

「今までと違う仕事に挑戦して、本当にやっていけるだろうか」

と不安になることもあるでしょう。

その不安だけで、可能性を閉じなくていいと僕は思っています。

最初から完成された人を探しているわけではありません。

大切なのは、人に関心を持ち、学ぶ姿勢を持てることです。

分からないことをそのままにせず聞く。
うまくいかなかったことを振り返る。
仲間の良いところから学ぶ。

そうした積み重ねが成長につながります。

一方で、会社との相性は必ずあります。

あなたは、誰かの喜びを自分の喜びとして感じられそうでしょうか。

人と関わりながら学び続ける仕事に面白さを感じるでしょうか。

仕事を通して、技術だけでなく人としても成長したいと思うでしょうか。

会社選びでは、知名度や条件だけではなく、こうした問いにも向き合ってみてください。

06向いている可能性がある人、合わない可能性がある人

ストレッチトレーナーの仕事は、誰にでも同じように向いている仕事ではありません。

だからこそ、応募する前に自分との相性を考えることが大切です。

向いている可能性がある人

人に喜んでもらうことが好き
相手の話や関心に興味を持てる
失敗から学べる
仲間と協力したい

・人に喜んでもらうことが好きな人
・相手の話や関心に興味を持てる人
・失敗から学び、次の行動に変えられる人
・仲間と協力しながら成長したい人

合わない可能性がある人

・人とのコミュニケーションをできるだけ避けたい人
・決められたことだけを淡々とこなしたい人
・自分のやり方だけを優先し、相手に合わせることを負担に感じる人
・学びや振り返りをできるだけしたくない人

未経験であること自体は、仕事との相性を決める唯一の基準ではありません。

新しい知識や技術を学ぶ必要はありますが、それ以上に「相手のために何ができるか」を考え続けられるかが大切です。

会社の雰囲気を見分けたいときも、きれいな言葉だけを見るのではなく、その会社が失敗をどう扱うのか、社員同士がどんな関係をつくろうとしているのか、経営者が現場とどう関わろうとしているのかを見てください。

僕たちも、現場との距離を縮めるために、こちらから店舗へ行ったり、社員の悩みを聞いたりすることを大事にしています。

会社の考え方は、掲げている言葉だけでなく、日々の行動に出るものだからです。

07仕事を選ぶときに大切にしてほしいこと

最後に、もう一度お伝えしたいことがあります。

ストレッチトレーナーの仕事内容を知ることは大切です。

でも、その先に、

「何のために働くのか」

という問いがあります。

僕たちにとって仕事の本質は、人と向き合い、その人が大切にしていることを知り、明るい未来に向けて自分にできることを考え続けることです。

そして、その仕事を通じて働く本人も成長していくことです。

「ストレッチを通じて、健康づくりのパートナーとなり、人々の明るい未来を実現します!」

このミッションに少しでも心が動いたなら、まずは自分に合う仕事なのか、会社の人と話しながら確かめてみてください。

就職も転職も、会社に入ることがゴールではありません。

そこで誰と働き、何を学び、どんな人になっていくか。

その視点を、ぜひ大切にしてほしいと思います。

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Dr.ストレッチ求人で接客経験者が知りたい会社の考え方と仕事の相性の確認ポイント

今回の記事とあわせて読むと、会社の考え方と自分の仕事観を照らし合わせる視点をさらに整理できます。


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08よくある質問(FAQ)

ストレッチトレーナーの仕事は、技術を身につければできる仕事ですか?

技術を学ぶことは大切ですが、それだけが仕事ではありません。

ソフネットジャパンでは、お客様一人ひとりの目的や希望に関心を持ち、相手の話を聞きながら関係を築く姿勢も大切にしています。

接客、コミュニケーション、学び続ける姿勢まで含めて、トレーナーとしての成長を考えています。

未経験でもストレッチトレーナーを目指せますか?

未経験かどうかだけで仕事との相性は決まりません。

新しく覚える知識や技術があるため、学ぶ姿勢は必要です。

そのうえで、人の話を聞くこと、人の喜びをうれしいと思えること、分からないことを聞き、失敗を次に生かそうとすることも大切です。

応募前には実際の仕事内容や学ぶ環境を確認してください。

新卒や転職で会社を選ぶとき、何を基準にすればいいですか?

給与、休日、勤務地などの条件はもちろん重要です。

それに加えて、会社が何を大切にしているか、社員同士がどう関わっているか、失敗したときにどう向き合う文化なのかも見てください。

「そこでどんな人になりたいか」という視点を持つと、自分に合う会社かを考えやすくなります。

「自分に合う仕事か知りたい」という方へ

まだ選考を受けるか決めていなくても大丈夫です。仕事内容や会社の雰囲気についてもう少し知りたい方は、まず公式LINEからお気軽にご連絡ください。

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